Eコマース。実店舗を介在しないネットでの注文は手軽、しかもポイント還元率が高い。
人件費や店舗、在庫管理がない分、ポイント還元ができる仕組みであるため、ネット通販市場は今後も拡大傾向にあります。
その中でも、楽天市場が定期的に開催する「楽天お買い物マラソン」「楽天スーパーセール」は還元率が群を抜いています。
一方で、高還元が実現するルールを知らなかったり、もらったポイントを取りこぼしたりと、残念なケースも増えています。
筆者は楽天お買い物マラソンを常に意識し、ふるさと納税を中心に高還元を実現しています。その実績に基づき、我々のような消費者がお得に買い回れるポイントを整理しました。
楽天お買い物マラソン、スーパーセールとは
楽天はAmazonとは異なり、ネット上に、大きな商店街のように個々のお店を並べ、消費者が楽天というプラットフォームを利用して歩き回る仕組みです。
「お買い物マラソン」「スーパーセール」とは、スタンプラリーのように個々のお店の商品を買い回り、楽天ポイントというクーポン券をもらう仕組みです。
時には、買い回った商店の数ではなく、買い物をした金額によってポイントが付与されるケースもあります。
1店舗買うごとに+1%が付与され、10店舗で最大9%(楽天会員になると+1%が付くので表記上は+10%)の還元が上乗せされます。
なぜ楽天お買い物マラソンがお得なのか
上記の説明では、頑張って買い物をしても10%程度しかポイント還元を受けられません。
しかし、楽天を利用する場合、それ以外にもポイント加算の仕組みが存在します。
例えば、楽天銀行や楽天証券など、楽天のサービスを使うほどポイント還元率が上がる「楽天SPU」(スーパー・ポイントアップ・プログラム)では最大+15.5%加算されたり、「5と0のつく日」にエントリーして商品を購入すると、それだけで+2%加算されます。
購入する店舗自身もセールで還元ポイントを付けたりしますので、通常の定価から20%~30%程度の割引や還元があるとイメージいただければと思います。
さらに、後述するふるさと納税も買い回りの対象としてカウントされるため、割引どころか錬金術レベルの買い方が可能です。
高還元を実現する7つのポイント
楽天お買い物マラソンは、実店舗と同じく、セール期間中にたくさん買い物をすれば高還元のポイントが付与されるイベントです。しかし、高還元には制約条件がつきものですし、企業側の狙いが存在します。
我々消費者が何を意識すれば、消費者側が得をする買い物ができるのかポイントを整理しました。
①ポイント付与上限、条件を確認する
②楽天SPUを上げておく
③5と0のつく日に買う
④楽天ふるさと納税をする
⑤買い物リストを作る
⑥ポイントサイト経由で買う
⑦還元ポイントを漏れなく使う
ポイント付与の上限額、付与条件を確認する
まず確認すべきはポイントの上限と付与条件です。
通常のマラソンでは、1店舗買うと+1%、最大+9%となりますが、付与ポイントには金額上限があります。概ね7,000ポイントです。2021年6月に更新されました(以前までは上限10,000ptでした)
つまり、お買い物マラソンは10店舗、総額77,777円までの買い物で還元率は打ち止めとなります。それ以上買い物をしても、お買い物マラソンとしてのポイントは付与されません。
また、イベントによっては買い回りした店舗の数(量)ではなく、買い物をした総額(質)でポイント付与がなされるケースもあるため、付与上限と付与条件のチェックは欠かせません。
他の注意点は、ポイント付与は税込1,000円以上の商品が対象となります。また、楽天では送料も意識して買い物をすることがおすすめです。経験測ですが、本や化粧品を除き、3,000円未満の商品では別途送料が発生します。
まずはゲームのルールを確認する
楽天SPUを上げておく
楽天SPUは、楽天が提供するサービスを利用するほど還元率が上がる仕組みです。
楽天銀行や楽天証券など恒常的に受けるサービスの他、楽天ブックスや楽天Pasha、楽天トラベルなど、利用した月のみポイントが加算されるスポットのサービスがあります。
買い物がたくさんあり、高還元を狙える場合には、これらのスポットサービスを利用することがおすすめです。一方で、高還元を狙うために不要なサービスを受けることはおすすめできません。
筆者は、恒常的なサービスとして楽天カード(通常)、楽天銀行、楽天証券、楽天保険を実施しており、スポットサービスでは楽天ブックス程度です。(楽天Pashaで相当お得なものがあれば追加します)
5と0のつく日に買う
楽天では、ポイント付与のインセンティブが多数存在します。その中でも高還元で確実なものは、「5と0のつく日」に買い物をすることです。それだけで+2%付きます。エントリーしなければ還元はありませんのでご注意ください(地味に面倒です)
他にも、楽天がスポンサーのスポーツチームが試合で勝つなどするとご祝儀ポイントが付きます(これも要エントリー)が、意識し過ぎると買い物ができなくなるため、お買い物マラソン期間中で5日や10日などの日に買い物することをおすすめします。
楽天ふるさと納税をする
楽天を利用する最大のメリットは、SPU、買い回りのポイントがふるさと納税にも付与されることです。
他のふるさと納税サイトでも納税は可能ですが、数%の還元に留まります。
楽天ふるさと納税では、SPUと買い回りの組み合わせでおよそ15%~25%程度の楽天ポイントが還元されるため、自己負担2,000円を差し引いたとしてもプラスになる仕組みになっています。
筆者は楽天ふるさと納税がある限り、楽天をメインに買い物を行います。逆に、楽天ふるさと納税がなくなった場合、楽天から手を引こうとも考えています。
必要な買い物+楽天ふるさと納税が最強
買い物リストを作っておく
高還元のセールは、「お得」を全面に押し出し、我々のような消費者に物を買わせようと必死であることを意識しましょう。
業界用語では「非計画購買」と言いますが、インセンティブを与え、目的外の消費を促して客単価を上げる戦略です。
カモにされないためには、古典的ですが買い物リストを先に作っておき、目的外の消費はしないという方法が最も有効です。また、セールにアクセスする時間を制限するなど、セール情報を目に触れないようにすることも効果的です。
我が家は定期的にお買い物マラソンに参加しているため、必要なものをリスト化し、セール前に8割~9割買うものが決まっています。
下記は我が家の買い物リストです。SPUも意識して、楽天ブックスや楽天Fashonも入れています。
①お米
②セール品の麺類
③化粧品
④シャンプー・リンス
⑤干し芋(おやつ用)
⑥楽天Fashion(子供服など)
⑦楽天ブックス(ベストセラー書籍など)
⑧雑穀米(健康食品)
⑨ふるさと納税(おむつ)
⑩ふるさと納税(フルーツ類)
ネット市場は誘惑だらけ。自分で制限をかけることが大切
ポイントサイト経由で買う
楽天お買い物マラソンはそれだけでも高還元ですが、楽天にアクセスするに際して、ポイントサイトを経由するとさらに還元があります。
還元率は1%程度と低いですが、10万円買い物をすると1,000円分のポイントになります。また、ポイントをマイルにすることも可能であるため、実際のポイント価値をさらに高めることが可能です。
筆者は「ちょびリッチ」というポイントサイトを重宝しています。ステータスで15%の加算があり、それをマイルに換えることで1,150円分のポイントを862マイル(6,900円相当)に交換し、家族旅行として貯めています。
還元ポイントを漏れなく使う
お買い物マラソンのようなイベント参加によるポイントは、一般のポイントとは違い、有効期間の短い(大体45日)期間限定ポイントです。知らない間に失効しないよう、注意が必要です。
また、お買い物マラソンが終わっても、ポイント還元を直ぐに受けることはできません。マラソン終了後、翌月の15日になることが多く、タイムラグが発生してしまいます。
ポイントを漏れなく使う方法としては以下の3点があります
①有効期間中に楽天で買い物をする
②楽天でんきや楽天Mobileの費用に充当する
③楽天Payで実店舗の支払いに充当する
筆者は2021年8月まで楽天でんきに充当していましたが、SPUから外れてしまったため、楽天Payでの支払いに充当するようにしています。
レストランとの提携が多いため、外食費のほとんどを楽天Payでカバーしています。
まとめ
お買い物マラソンは高還元ですが、ポイント上限や付与タイミング、目的外の買い物には注意が必要です。
SPUの底上げやセール日を選ぶ、買い物リストを作成するなど、準備をしっかりとしておくことが必要です。