ワガママとトラブルを繰り返す子供と、家事、仕事に追われる毎日。ママはクタクタ、パパはイライラ。
結婚前、出産前に思い描いた生活とまるで掛け離れた生活。現代の子育ては「無理ゲー」です。
ではなぜ、無理ゲーとも言える状況が生まれたのでしょうか?
ママの我慢が足りないからでしょうか?
パパの育児参加が足りないからでしょうか?
結論から言うと無理ゲーは外部要因によるものです。
具体的には、核家族化や増税により
手取りベースの経済的余裕がなくなり、
夫婦共働きで時間的余裕がなくなり、
結果、夫婦間の精神的余裕がなくなる。
そんな負のスパイラル状態と考えます。
この記事では「育児がきつい、しんどい」と悩む方へ、現代の育児が「無理ゲー」な理由と攻略方法を解説します。
・無理ゲーの社会的背景
・時間的余裕を創る方法
・経済的余裕を作る方法
・パパの意識と行動を変える方法
2つの統計から推察される、現代の無理ゲーとは?
人口減少社会でも増加する核家族
(「国民生活基礎調査2019」より抜粋)
無理ゲーとなる1つ目の理由は核家族化の進行です。
子あり世帯数が減少(青)する一方、核家族世帯は増加傾向(オレンジ)です。
核家族は自由度が高い反面、親の負担が大きくなます。
産後まもない子供と2人きりの生活は、多大なストレスを受け育児ノイローゼに発展するケースも少なくありません。
経済的にも苦しい?下がり続ける手取り収入
無理ゲーである2つ目の理由は手取り収入の減少です。
下図は年収700万円サラリーマンの手取り額推移です。
2002年~2017年の間明らかに減少傾向です。そして、少子高齢化を受けて今後も減少傾向は続きます。
出所:DIAMOND ONLINE同じ年収でも「手取り」は15年下がり続けている 2017.12.21)
手取り収入の減少は理由は以下3点です。
・賃金は横ばい(29年上がっていない)
・税金は一方的に増加(社会保険料他)
・物価はゆるやかに上昇(0.5%~1%)
この他、高所得者に累進課税で高額な税金を課す一方、子供手当の廃止、高校無償化対象からの除外など、子育て支援を受けられない状態になっています。
共働き世帯の増加要因と弱点
手取りが減っても、簡単に生活水準は下げられません。
子供を早めに保育園に入れ、共働きで生活水準を保つ家庭が多いのが実情ではないでしょうか。
共働きで手取り額は増加しますが、子供に関われる時間は激減します。
さらに、仕事/家事/育児で目が回るほど忙しくなります。
しかも、小さい子供は風邪をひきやすく、トラブルが日常茶飯事です。
共働きでギリギリの生活でトラブルが続くと、精神的にも苦しくなり、夫婦の関係にも悪影響が及びます。
まとめると以下2点です。
・核家族化と手取り額の減少で共働きが増加
・余裕がない生活にトラブルが起こると詰む
育児という無理ゲーの攻略法
では、無理ゲーの攻略方法を解説します。
3児の子育て経験(主に失敗)をもとに以下6のポイントをお伝えします。
主に頑張り過ぎる傾向にあるママ向けの記載です。パパは是非、ママのサポートをしてください。
①孤育てをやめる
②優先順位を変える
③睡眠時間を確保する
④時間的余裕を創る
⑤経済的余裕を作る
⑥パパの意識と行動を変える
1.孤育てをやめる
まず行動して欲しいのが
一人で抱え込まないことです。
パートナーが話を聞ければベストですが、難しければ実家の親、近所のママ友、誰でも良いです。
子育てが辛いと伝えられる人、声を上げられる場所を作りましょう。ネットが発達した今では、家に居ながら声をかけ合える場所もあります。
冒頭でご紹介したTwitter仲間のいとさん(ito-egao)は、自身の経験を踏まえ、#Twitter赤ちゃん広場のコミュニティ紹介でzoom交流もやっています。
興味のある方は下記のリンクを覗いてみてください。
#Twitter赤ちゃん広場 作ります🌸
0歳の子どもがいるパパママの交流コミュニティです☺️みんな寝かしつけどうやってるの?とか気軽に相談したり、我が子自慢したり、同世代の子を持つ親同士の交流が目的です✨興味ある方はリプかDMください💓概要DM送らせていただきます(それ見て判断でもOK)画像参照 pic.twitter.com/2qhIaDeAO5— いと|11/22(月)zoom赤ちゃん広場 (@ito_egao) June 24, 2021
2.育児>家事>自分の順位を変える
次に優先順位の再定義です。
多くの家庭が育児、家事を優先しますが、
人は身体が資本です。意識から変えましょう。
子供が小さくて育児を優先しなければならないなら、せめて育児>自分>家事にしましょう。また、産後まもない時期は、ママの健康を最優先してください。
3.睡眠不足を解消する
次に睡眠時間です。具体的には以下2点です。
夫婦別室で寝る
当初は同じ寝室で乳児を見ることが育児参加と思ってました。しかし、同室で寝ることは「夫婦共倒れ」のリスクがあります。
具体的には、パパが頑張って起きて世話をしても、ママには物足りなく映り、逆に不満を買う結果になりました。
我が家は1人目の途中から違和感を覚え、別室に切り替えました。
休日はパパが子供を引き取り、ママがまとまった睡眠を取るようにしていました。
実家の親を召喚して3交代制にする
ママの実家が近い場合、あるいは産後間もない場合は、実家の親を召喚することをおすすめします。
我が家の3人目の育児ではママの実家の母親に1か月滞在してもらいました。
3人の平日ローテーションは以下の通りです。
・義母が日中の子供の世話
・パパは21時~24時にお世話
・ママは24時~6時の間面倒
十分とは言えませんが、まとまった時間を定期的に作ることは本当に大切です。
4.時間的余裕を創る
ポイントは家事に費やす時間を減らすことです。
具体的には洗濯・皿洗い・掃除を指します。
昔と今の違いはテクノロジーの発展です。数十年前と今では家電の質が全く異なります。
子育てが大変な間は文明の利器を最大限に活用しましょう!
「やらない家事」を作る
普段は無駄と感じていない家事でも見直しは可能です。具体的には以下の通りです。
・タオルを畳まない
・洗濯物を畳まない(ハンガー収納)
・お米を洗わない(無洗米)
ちょっとした手間を省くことで、まとまった時間を創ることが可能です。
食事もオートミールや宅配食材で構いません。
時短家電を買う
特に食洗機がおすすめです。その他、ドラム式洗濯機、掃除機など、人との関わりが少ないものはアウトソースしてゆっくりできる時間を作りましょう。
「お惣菜の日」を決めておく
ご飯は買い物や調理時間だけでなく「献立を考える時間」も必要です。●曜日は総菜であったり、「マックの日」などを作り、料理に捕らわれる時間を減らして体力を温存しましょう。
5.経済的余裕を作る(貯蓄)
家族の家計管理は難易度が高いです。
理由はパパとママの価値観が違うためです。
当ブログでは家計簿報告をベースに、家計改善のノウハウを公開しています。
記録 ・節約・ポイ活を3つの柱にして、1馬力でも年間300万円貯金をしていますので、是非ご覧ください。
ポイントは以下の3つです。
【記録】
・手間や時間を最小限にしてデータを収集
【節約】
・生活の満足度(QOL)を落とさない節約
【ポイ活】
・効率的なポイ活で支出を抑えながら貯金
6.パパの意識と行動を変える
最後はパパの意識と行動を変えることです。
実は、ここが一番難しいw
理由は2つあります。
①男性育児の意識が低い社会に馴染んでいる
まず、育児参加率の低い社会(日本)の中で働いているからです。悪意はありません。
会社で制度を用意しても、周りに協力者がいなければ育児休暇もろくに取れません。
人員に余裕はなく、子供の体調不良を理由にした休暇や早退も煙たがられるため、悪いのは環境だと認識しましょう。
②育てられた環境が昔の価値観
2つ目は、パパやママが経験した子育ての環境です。
一昔前はサラリーマン×専業主婦家庭が大数でした。
つまり「子育てはママの仕事」と刷り込まれているためアップデートが必要です。
意識をアップデートできなければ、全てママにしわ寄せが来てしまいます。
パパの意識、行動を変える方法
上記の通り、残念ながらパパはポンコツの状態です。
しかし、意識を変えることで高性能マシンに変身することも可能です。
1.ママが満足するレベル(及第点)を知る、伝える
掃除も洗濯も料理も、やったつもりが全然足りてない、ママがやり直すといった事はありませんか?
家事はブラックボックス化されたタスクです。人によって精度が異なり、満足度も異なります。
まずは及第点がどこにあるかを明確にしましょう。
2.ママの「ひとり時間」を確保する
パパが気を遣って子供を連れて出かけても、ママが全然休めてない、そんな経験はありませんか?
ママの「ひとり時間」は意図的に作らなければ、いつまでも休まない状態が続きます。
大人2人であれば、家事を倍速で終わらせてからパパと子供で出かけてもらうなど、タスクを消化した上で時間を取るようにしましょう。
ママのひとり時間については、別の記事で詳細を記載しています。
まとめ
昔と比べて「育児」は夫婦にとって「無理ゲー」です。攻略のためには、「夫婦で」「体力と時間」「お金」を作りだして余裕を作る必要があります。
育児は我慢比べではありません。
現代において育児は夫婦の試練です。
子供が親を頼るのは短い期間ですが、そんな事を言う余裕はありません。
文明の利器と時間、お金を上手にやりくりして、少しずつでも余裕を作ることができれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。