なるべく節約するよう頑張っていたけど、予想外の大出費。モチベーションは下がり、家計は赤字続き、そんな経験はありませんか?
特別費は、誕生日やクリスマス等の毎年発生するイベントの他、家電の故障による買い替え等、数年に1度起こる突発的な支出も含まれます。
例えば、冷蔵庫が故障した場合、時間的な余裕はありませんし、買い替えると隕石級の出費になります。その他には税金の支払いや車検等、不可避で高額な特別費は、まさに「あばれ馬」です。
実は、イレギュラーに発生する「特別費」こそ、積極的にコントロールしなければならないものなんです。
この記事では、特別費をコントロールするため3つのポイントを解説した後、費目別の具体的な節約方法をご紹介します。
この記事を読めば、特別費に対する心構えだけでなく、実践的な節約方法を学び、計画的な貯金を行うことができます。
ただし、注意事項として、特別費の節約は速効性がありません。もし、固定費や変動費の見直しが未済であれば、そちらを優先して見直しましょう。
筆者は、3人育児、1馬力でも年300万円の貯金を実践しています。数ある支出の中でも、特別費のコントロールこそ重要と考えおり、並々ならぬ思いを特別費に対して抱いています。
皆さんの家計の中でも、暴れ馬のような特別費を飼い慣らし、強い家計を作っていきましょう。
特別費の節約3つのポイント
まずは特別費の特徴です。変動費、固定費と違い発生頻度が低く、金額が大きいものです。変動費や固定費を頑張って節約し、月5,000円程度浮いたとしても、いきなり10万円の支出があっては努力が水の泡ですね。
節約の重要なポイントは以下の3つです。
ボーナス直後に「予測」と「計画」
特別費のような大型支出は、毎月の給料では賄いきれないものです。普通のサラリーマン家計においては、特別費を含む家計の赤字をボーナスで埋めるケースが多いのではないでしょうか。
その赤字補填を事前積立スタイルに変えることが節約の1歩となります。おすすめは、ボーナス支給直後に家族会議を開催することです。
具体的な会議内容は、次回のボーナス(6か月先)までの特別費の発生時期と金額を予想してみてください。
事後の振り返りではなく、事前に予測することで、次年度の予測精度を高めることができます。
人は感情の生き物です。予測していない大きな負けが発生すると心が折れますが、予測の範囲内で同じ負けが起こった場合、心が乱れませんし、予測できていたことに自信を持つようにすらなります。
事前予測ができるようになった結果、節約に対するモチベーションが維持され、貯蓄率、貯蓄額が上昇します。予測の具体的な項目、節約方法は後述しますが、毎年発生する特別費と、数年に一度発生する特別費の両方を予測してみましょう。
お金があるうちに半年先の特別費を予測する
別口座で事前積立
予測ができたら、「生活費口座」とは別に、「特別費支出用」と「貯金用」の2つの口座にボーナスを振り分けておきましょう。
ボーナス口座は1つではなく、特別費と貯金用の2つ作ることをおすすめします。口座を分けることで、予測の精度を検証できると共に、計画した貯金ができているかどうかハッキリ分かるためです。
また、貯金用口座は、あまり簡単に引き出せない口座がおすすめです。筆者は一度も店舗訪問をしたことがない地銀に入金しています。
資産性のある「ポイント」「マイル」で事前積立
筆者は「第2の資産」としてホテル系のポイントやマイルを意識的に貯めています。
理由は、パパもママも旅行が好きで、ケチケチしたくないからです。
「子供が小さい時には、節約をしながらも旅行は楽しみたい。」そんな我がままを押し通そうと情報を集めると、ポイントの有効期間が長く(または実質無期限)コスパの高いポイントやマイルに出会いました。
ちなみに、2021年7月末時点で以下の旅行系ポイント・マイルを保持しています。
マリオット系のホテル6泊分のポイント
ハワイ往復2人分を賄うANAマイル
2022年に家族でハワイ旅行を計画していますが、飛行機代とホテル代をタダする予定です。資産性のあるポイントやマイルを所持していると、財布の負担が少ないため、現地で思いっきり楽しむことができます。
是非、第2の資産を意識してください。詳細は後述の「旅行」で記載しています。
項目別の節約
毎年発生する特別費
特別費の中で最も予測しやすいものは、毎年定期的に発生する支出です。具体的な費目と、節約の方法を解説します。
イベント費
毎年定例で発生し、予測しやすいイベントです。具体的には以下の3つがあります。
・家族の誕生日
・クリスマス
・実家への帰省
税金
耐久財を所有すると、地味に高額な税金です。主な費用は以下2点です。
・マイカー
・マイホーム
年払い固定費
サブスクの1年払いや習い事、クレジットカードの会費など、気が付いたら取られているお金です。具体的には以下の3つがあります。
・NHK受信料
・学習教材の年会費
・クレジットカード年会費
定例の特別費の節約方法
対策としては、以下3点です。
月別の支出表を作る
毎年、同じ月に発生する特別費は最も予測しやすく、1年間の月別支出表を作ればかなり高い精度で予測が可能です。
年会費を「月払い」に変更する
節約とは逆行するように感じられますが、年に1回の引落しは、消費者がコストを払っている認識すらない場合が多いです。
年払いにすることでお得感を出してくるケースが多いですが、1か月分以上お得になるケースはあまり多くありません。
また、途中で辞めることになったとしても返金されない場合も多いことから、月払いへの変更をおすすめしますし、月払いにする価値が判断できないものなら解約するのが妥当と考えます。
クレジットカード払いをする
避けられない出費も、クレジットカード払いで数%の還元を受けることができます。金額の多い特別費では、還元率が低くても還元額が大きくなるため、カード決済ができないか調べてみることをおすすめします。
・月毎の特別費をリスト化しクレカ払い
・年1回払いから「月払い」へ変更
数年に1回発生する特別費
家電の買い替え(携帯含む)
特別費の中でも、注意したい家電の故障です。価格帯は幅が広く、耐用年数も様々です。そして、壊れたら問答無用で買い替えなければならないものでもあります。
下記は、総合家電メーカーであるPanasonicがHP上で記載している「補修用性能部品」の保管期間です。故障した場合の取り換え部品の最低保有期間の定めがあり、下記の年数は部品交換として保管がありますが、それ以降は補修の対象とはなりませんので、筆者は買い替えの目標年数として認識しています。
炊飯器 | 6年 |
---|---|
テレビ | 8年 |
エアコン | 10年 |
洗濯機 | 6年(ドラム式)7年(縦置き) |
冷蔵庫 | 9年 |
(Panasonicホームページより引用)
高額家電については、ある程度年数が経過した段階で、家電量販店の商品入れ替えタイミングを狙うことがおすすめです。
そして、家電の買い替えについては、「家電故障用」として取り合えず20万円程度を別口座に積立ておくこともおすすめです。買い替えにかかる大部分の出費はカバーできるため、精神的ダメージが少なく済みます。
子供の進学・進級に伴う出費
小学校~大学までの進学や進級にかかる費用も無視できません。進学についてはバッグ・ランドセルのような既製品だけでなく、習い事や部活の道具一式を買い揃える必要があり、めでたいことなのに家計を圧迫します。
じじばば世代からの資金援助があるかも知れませんが、それは臨時収入として、まずは自分の家計内で賄うことをおすすめします。
契約の更新(賃貸マンション)
賃貸マンションにお住まいの方は注意です。普通借家契約は2年更新が通常で、1か月分の家賃に加え、火災保険料の更新も発生します。
家賃の引き下げ交渉も場合によっては有効ですが、更新することを前提に考えるケースが多いです。
車検費用
マイカー所持者は車の法定点検が必要です。ディーラーか、カー用品店かで値段は変わりますが、オイル交換やタイヤ交換まで含めると軽く10万円は超えてしまいます。
車検までの準備期間が長ければ、売却や買換えも選択肢に入ります。事前に費用と実施時期を見積もっておくことで、車検の店舗を比較検討することもできます。
旅行費用
旅行費用は、ファミリー世帯にとって重要なものである一方、一番しわ寄せがくる費用です。上記のやむを得ない出費と違って、実施する必要性まではないため、軽視されがちです。
筆者は、家族総出で旅行好きであるため、ホテル代と飛行機代をポイント、マイルでカバーするようにしています。
対策としては以下2点です。
ボーナスで事前積立
まずは王道、ボーナス時に「旅行代」として積立ておくことです。
資産性のあるポイントで事前積立
ボーナスで積み立てる以外に、ポイント積立で費用を賄う方法があります。現代はポイントが多方面に展開され、2重取り、3重取りが可能です。通称「ポイ活」と呼ばれますが、やるかやらないかで大きく差が生まれます。
我が家では、2つのカードで旅費の積立を行っています。
【飛行機】ANAのSFC(スーパーフライヤーズカード)
【宿泊代】ホテル系のSPGカード
この2つで、毎年の帰省(往復で30万程度)をほぼ無料でやりくりし、かつディズニーリゾート近隣のホテルをタダで宿泊しています。
まとめ
特別費は、発生頻度が低いものの、家計への影響は大きく、無視できるものではありません。予測外の支出は、家計を改善したいという気持ちに大きなダメージを与えます。
まずは事前に特別費を予測し、生活費口座から分離してプールしておきましょう。
資産性のあるポイントを積み上げることで、家電や旅費などの大型支出の一部をカバーすることが可能です。ご自身の価値観に照らして、節約しながらも楽しみたい所はどこかを見定めた上で、ポイント積上げを行ってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。