世の中には「知らなければ損」「行動できなければ損」というものがあります。特に、税金の世界は一般人から見えにくく、知らない間に損をしているということが多々あります。
実は、私達は知らない間に社会保険、所得税、住民税をはじめとする多額の税金を取られています。そのため、節税スキームは数少ない「ノーリスクハイリターン」が実現できる方法です。
筆者は、2016年からふるさと納税を5年間、累計106万円(2020年は378,000円)の寄付を行いました。その経験から、ふるさと納税の仕組みやNG行動などを記事にしました。
ふるさと納税とは何か?
ふるさと納税は、「寄付金等控除」という仕組みを使った税金の先払いです。次年度に支払う所得税、住民税を前倒しして居住地以外の自治体へ寄付する仕組みで、上限額の範囲内ではあるものの、2,000円の自己負担のみで返礼品(寄付金の30%相当が上限目安)を受け取ることができます。
見落とし厳禁、押さえておくべき2つの注意点
ふるさと納税は、お得ではあるもの必ず対処しておかないことが2点あります。いずれも意図していた節税ができない、労力が多分にかかってしまうといったことが発生しますので注意が必要です。
節税できる上限額は人によって異なる
ふるさと納税は、納税者の所得、家族構成で金額が異なります。最大限の寄付をするには、自分の寄付上限額を把握する必要があります。しかし、寄付をする年の1月~12月までの収入をベースに翌年の納税額が算出するため、翌年度の納税額を算出する必要があります。
給与所得者は源泉徴収票が12月の後半に還元されるため、そこでようやく上限額がはっきりします。ですので、多少のバッファーを残しながら寄付をする必要があります。
まずは去年の源泉徴収をもとに、寄付金上限をシミュレーションし、およその目途を付けておきましょう。シミュレーションはふるさと納税サイトのページでどこでも利用が可能ですが、参考として楽天ふるさと納税のシミュレーションページのリンクを貼り付けます。
5つ寄付自治体を超えると確定申告が必要
ふるさと納税を行い、寄付金等控除を使う場合、原則は確定申告が必要です。
しかし、給与所得者は手続きが煩雑なため、5つの自治体までは確定申告を省略できる制度があります。手間にもなるし、忘れていると損をしてしまうので、5自治体を超える場合には確定申告を必ず行いましょう。
確定申告は給与所得者でもおすすめ
余談ですが、余裕があるなら確定申告を毎年行うことをおすすめします。理由は、自分が納めている税金がいくらあるのかと、税制を知る機会になるからです。
また、毎年税制が変わることで、国が今後どのように我々から税金を取ることを考えているのかが見えてきます。
上述の通り、節税というのはノーリスクハイリターンです。できるだけリスクを取らずに着実に豊かになる方法として、税制を知ることはとても役に立ちます。
その他NG行動と具体的な返礼品
子育て中のふるさと納税経験者として、NG集を綴ってみました。反面教師としてご参考になれば幸いです。
ふるさと納税雑誌のランキング上位に寄付
例えば離乳食を食べている子供と夫婦の家庭に、2㎏のデカ盛り牛肉を寄付したらどうでしょう?ふるさと納税雑誌は、確かに人気の返礼品を紹介していますが、その返戻品があなたの家庭、家族のニーズに合致しているかは関係ありません。インパクト狙いの返礼品も沢山あるため、雑誌を参考にするなら家族と相談しながら寄付を行いましょう。
冷蔵庫、倉庫を占拠する大量の返礼品
2つ目は、食品や日用品を寄付する場合の失敗談です。ふるさと納税をお得にするには、お米やティッシュペーパーなどの食品・日用品を狙い、生活コストを引き下げることが大切ですが、寄付金額によってはハンパない量が届きます。特に、トイレットペーパー、ディッシュペーパーは大きな段ボール箱で届くため、保管のストレスが大きくかかってしまい、残念な結果になるため、量には注意する必要があります。
日付指定ができないものが多い
ふるさと納税の返礼品は、ピンポイントで配達指定ができる返戻品は経験上ほぼありません。人気の返礼品では、3か月、あるいは半年待つものもあります。時期が来たら不在時の日程をやりとりできることもありますが、旅行の直前に返礼品が到着した、なんてこともあります。返礼品をアテにして待機ストレスを溜めないよう注意する必要があります。
寄付のやりすぎで家計が悪化する
上述の通り、寄付は税金の先払い的な性質を持っています。後でお金をもらえる訳ではなく、むしろ先にお金を出す分、キャッシュフローはマイナスになることを知っておきましょう。ふるさと納税サイトによっては、一極集中的に寄付をするとインセンティブが働く仕組みがありますが、手段と目的が逆転しないよう注意する必要があります。
納税サイト毎にインセンティブも違う
すっかり市民権を得たふるさと納税ですが、それをプロモーションする納税サイトも熾烈な競争を繰り広げています。サイトによってはAmazonギフト券を一部還元するサイトもありますが、筆者が一番多く利用しているのは「楽天ふるさと納税」です。
また、楽天ふるさと納税は楽天お買い物マラソンとセットにすると絶大な効果を発揮します。詳細は下記のリンクに記載していますので、ご参考になればと思います。
まとめ
ふるさと納税を知っている人は大勢いますが、行動している人はまだ少数派です。しかし、寄付をすることで生活費を節約し、さらにはポイントを飛躍的に貯める仕組みまで存在するので、知っているかどうか、行動できているかで大きな差が出てしまいます。行動することで自分に合ったやり方を考えることもできるので、1つだけでも、寄付を実行してみてはどうでしょうか。